ぬぬさぁーの話

  • vol.06

    言葉じゃいえない大事なトコロ

    みなさま、こんにちは。

    丸正織物工房にて職人見習い中のコヤマと申します。

     

    わたくしの目線で『ぬぬさぁーの話』をお届けできたらと思っております。

    どうぞよろしくお願いします。

     

    さて、題名にもあります言葉じゃいえない大事なトコロ。

    ありがたいことに忙しない日々のなか、ご指導をいただくたび自身で悩み考える時に

    「この仕事って言葉で説明できないこと、、、多いよなぁ。」と感じるわけでございます。

     

    丸正織物工房は手括り・手織りの琉球かすりと南風原花織の工房です。

    機械の力を借りることも多分にありますが、基本的に『手仕事』です。

     

    コレをすればコウなるといった、

    正解が必ずあるわけではない仕事だなと思うんです。

     

    以前糸カセをはたいている時。

    どうやっても上手くいかない。きれいにはたけない。糸巻き屋さんに出しても巻けないとなっちゃう。

    どうして?

     

    色々相談してアドバイスもたくさん頂いて、

    できたかな?!と思ったら上手くいってなかったり。

    あかんかったかもーーと思った時に上手くいってたり、、。

     

    大城もつきっきりでご指導くださったりしていたのですがこれがなかなか。

    どうして上手くいかないか、どうして上手くいくのか、

    わからない。

     

    そんな時、大城からこんなアドバイスをいただきました。

     

    「糸を触りすぎているかも知れない。」

    「はたいていたら糸が、もういいよ。ってなるよ。」

     

    もういいよってどんな状態?!でした(笑)

    けれど今はどうでしょう。

     

    糸がもういいよ。って、、、なるんです。(マジで)

     

    糸をはたくのに2時間かかったこともありました。

    今は早ければ30分かからないでしょう。糸によっては15分です。

    あれやこれや試し過ぎて訳がわからくなったりもしました。

     

    頑張ってやれたことといえば、

    先輩の作業をよく見て真似てみること、

    ただコツコツと腐らずにやり続けることでした。

    すると不思議ですね。ある時に『変わる』んです。

     

    様々なことを教わります。

    作業的なことはもちろんですが、

    仕事に対する心構え、考え方も学んでいます。

     

    実質、作業内容は単純なものだと思います。

    簡単な段取りや流れなら文章にもできると思います。

     

    けれど文字や資料だけじゃ伝えきれないことがあるのだと知りました。

     

    先輩方と同じ空間で一緒に仕事ができることが動画にも教科書にもインターネットにも、

    言葉にもできない大切な学びなのだな。と感じております。

     

    言葉じゃいえない大事なトコロ、

    今日もつかんでいけるようにコツコツがんばりまーーーす!

     

    現場からは以上でーーす。

    コヤマ ダイチ

    ぬぬさぁーとは布を作る人という意味の方言です。

    産地として栄えた南風原は分業制。工程に携わる人それぞれに呼び名があります。

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